カナダに住んでいるというと「ものすごいアウトドア派」だと思われることが多くありませんか?
私はそんなにアクティブな方ではないのですが「カナダの夏」と「キャンプ」は切っても切り離せない「夏の醍醐味」。何だかんだで私自身も独身時代はキャンプ・子供ができてからはコテージで毎年夏の滞在を楽しみます。
過ごしやすい夏の時期、日本からご家族や友人を呼び寄せ「カナダのキャンプ」を体験しようとしてる方も多いかもしれませんがちょっと待って!
カナダでの日常生活で蚊に悩まされることはほとんどないのですが、森林に入れば話は別。しっかりした事前対策が必要となります。
キャンプ中、虫は服の上からも刺してくる。これが恐ろしい事実です。
かゆみ止めや虫よけスプレーは科学配合されている為「大人用」と「子供用」に分かれており2歳未満の使用はできないものも多いです。
日本から小さなお子さんを連れてくる場合かかりつけ医に幼児でも使える薬を処方してもらう事をお勧めします。
しっかりと使用方法を守って下準備をしましょう。
カナダの虫を知っておこう~ブラックフライ・ディアフライ・ホースフライ・ダニ
蚊だけに留まらず下記害虫は日本には生息しておらず免疫のない日本人は刺されると散々な目に合います!!
名前 | 大きさ | 刺し方 | 特徴 |
ブラックフライ | ハエより少し小さい | 皮膚を噛みきり吸血ー最初はかゆみがないため出血で気づく事が多い | 翌日以降ひどいかゆみと腫れ |
ディアフライ | ハエくらい | 皮膚を噛みきり吸血ー刺されると痛い | 痛みが続く |
ホースフライ | 日本でいうアブ。大きくて黒々としている | 皮膚を噛みきり吸血ー刺されると痛い | ひどいかゆみと腫れ。水辺で特に見られる |
蚊 | 日本の蚊より大きめ | 服の上からも刺してくる。翌日のかゆみの方が強い | 日本で刺されるよりかゆみと腫れが強く赤みが残る |
キャンプに限らず少し木々の多いお家にお邪魔したりすると、ブラックフライが普通にいますし、どれもひどい「腫れ」と「かゆみ」に悩まされ、キャンプを楽しむところではなくなります。
また個人差はありますが治るのに1か月くらいかかり普通の「かゆみ止め」でなんとかなるレベルではなくなります。
上記の虫に免疫のない日本人は刺されるとアレルギー反応を起こし、蕁麻疹の様に赤くボコボコと大きく腫れます。幸い私は刺されたことはありませんが、友人によると耐え難いかゆみが続き、見た目も日に日にひどくなり最悪です。
また色素沈着しますので掻くと跡に残る事も多いです。
大人でもこの反応。小さな子供が刺されたら、と考えるだけで怖くなります。
カナダに観光目的で来ている場合、医者にかかる必要性が出てくると英語で慣れない薬だと不安が大きいですよね。まずは刺されない対策をしっかりしましょう。
また、個人的見解ですが黒髪によく寄ってきます。明るい色のパーカーのフードを被り、その上から明るい色の帽子をかぶるといいです。
キャンプだけでなく観光地、近場のハイキングコースでも対策は行いましょう。

カナダではダニも増えています。トロントZOOでも木の下を通る道には「ダニに注意」の看板が立っていますので観光地でも注意が必要です。
薬局で買える薬

「普通のかゆみ止め」では効かないレベルになると薬局に駆け込むこともあるかもしれません。薬剤師さんに相談すれば適した薬を教えてもらえます。
正しアレルギー反応が出ていたり、体調が悪い場合はすぐに病院を受診しましょう。
- 塗薬ーBenadryI/LANACANE/Polysporin/After Bite
- 飲み薬ーBenadryI/REACTINE
- ステロイド配合ーCORTATE CREAM
これも個人的見解ですがこの時期大きく売り出している「After Bite」は刺されてすぐなら効き目がありますが掻いた後は効果が薄いです。7日経ってもよくならないなら医師への受診を勧めています。
塗ってかゆみは軽減されても、刺された箇所はいつまでも残ります。
また、森林に囲まれた地では「薬局で買える虫よけスプレー」ではなく「キャンプ用品専門店での蚊・ブラックフライ用のスプレー」を買う事をお勧めします。そこならばディート(Deet)が通常より高い物も売られていますしお店の人に相談に乗ってもらえます。
日本から来る方がいるなら普段は買わない様な強めの薬、かかりつけ医に万が一の為処方箋を出してもらい日本語で安心して使える薬を持ってくることを勧めるといいかもしれません。

特にオンタリオ州にお住いの場合アルゴンキンパークが人気ですが、そこでのキャンプを考えている方は必須かと。
虫よけスプレーは効かない?一番の服装はコレ!

上記の虫の次に悩まされるのが蚊。日本の蚊より大きくかゆみも赤みも強い印象です。
子供が刺されるとめちゃくちゃ腫れます。アイスパッドは必須です。
レギンスは着用しない
長袖長ズボンで肌を露出しないのは当たり前ですが、レギンスを履いている時の方が蚊に刺されます。
体にピタッとフィットする服装だと蚊の針が服を通り抜け肌に届き、血を吸われてしまいます。ジャージの様なダボっとして服と肌の間に隙間ができるものを用意しましょう。
これなら例え服を突き抜けても肌まで距離があり届きません。
子供も同様レギンスではなくパジャマや部屋着の様なダボっとしたパンツに長めの靴下を履かせることで虫刺されをだいぶ回避できます。上着も薄手のものではなくちょっと厚みのあるものの方がお勧めです。
くるぶしまでの短い靴下だと隙間から足首だけ刺されます。
雨上がりは長靴を履かせる

ほんの少しの雨でも雨上がりは蚊が大量に発生します。水溜りなんかもどんな害虫がいるかわかりません。
少し地面が濡れているなと思ったら子供の場合大抵靴も靴下もベタベタになるので、長靴を履かせる方が安心です。
ださくてもいい。人も蚊も見て見ぬふりーヘッドネット使用

首下を万全にした次は顔周りを狙ってきます。
子供の瞼に薄く刺された跡があり(多分完全に刺されたのではなく途中で振り払ったと思われる)目の周りなので薬も塗れずに翌朝を迎えるとこんな↑状態に。
人相が変わるくらい腫れました。半日アイスパッドで冷やし、3日目には8割元の顔に戻りました。
目の周りは薬が塗れないうえ子供はかゆみを我慢できません。
多くの子供の場合、蚊に刺された時の腫れがひどいです。大げさではなく足の形・腕の形が変わるくらいうちの子は「ボコ」っと腫れます。
それ以来スプレーや虫よけクリームを塗りたくるより、ヘッドネットをすっぽり被らせます。
あまりに衝撃的だったため、うちの子は何の文句も言わず被ります。

冬用の厚手の靴下の上から3か所刺されたためヘッドネットだけではなく、上下靴までカバーできるものの購入を来年は考えます。
キャンプの時期

7月まではとにかく虫が多いです。しかしお天気がいいので子供がいるとまさにビーチ日和。1日中泳げて子供を連れて行った甲斐があります。
8月半ば以降であれば虫はぐっと減る印象。虫が活発になる気温はだいたい15℃以上なので場所によってはだいぶ虫は落ち着きキャンプファイヤー、カヌー、ボートで釣りなどもあまり虫を気にせず楽しめます。
「夏」というより「夏の終わり」といった感じ。ビーチで泳ぐにはちょっと寒いかな、という感じです。皆さんもしっかり対策をして夏のカナダを楽しんでくださいね。